静岡県磐田市で白葱栽培で新規就農したいとお考えの方へ

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農業ブログ

白葱で新規就農したいとお考えの方へ

2022/10/24

私の新規就農体験記

こんにちは。後藤です。

今回は白葱で新規就農したいとお考えの方に

私の就農当時の経験を踏まえながらお話を

したいと思います。

 

私がサラリーマンを辞めて専業農家になったのが

平成23年、かれこれ11年ほど

過ぎ去ってしまいました。

あっという間でした。

平成21年にサラリーマンをやりながら兼業で

農業を始めたのですが、地域へのコネクションや

白葱の栽培技術などは全くありませんでした。

ですので、まずは行政であったり、JAであったり

色々相談には行きました。

 

当時、私が不安に思っていたことが3つあります。

 

①そもそも自分は農業に向いているのか?

 

②農業が軌道に乗るまでの生活費や

 設備投資の資金をどうするのか?

③そもそも白葱栽培で家族を養っていけるのか?

(就農当時は子供は1人でしたが

  現在は3人おります)

JAから白葱の収支データをいただいて

おりましたが、農業経験ゼロの自分にはとても

不安だったのを今でも覚えております。

 

この3つの不安を一つでも解消するべく兼業で

農業を始めました。

この当時の頭の中は白葱のことでいっぱいでした。

1年目 設備は最小限で中古の軽トラ

背負い動噴を2つ(殺菌殺虫用と、除草用)

新品の管理機、その他クワ等の小農具、これらで

ざっと100万弱使いました。

 

最初に借りれた圃場が10a程でしたので

この程度の設備でスタートしました。

ちなみにトラクターを買う資金はなかったので

近くの農家の方にその都度1万円をお支払いして

お願いしておりました。

 

栽培の流れとしては、まず放棄地に近かった為

10月~11月に除草をするところから始め

トラクターを2回ほどお願いし、初めて使う

管理機で悪戦苦闘しながら定植溝を掘りました。

 

PH調整や使用する肥料の銘柄、投入量はすべてJ

Aの指導に従って準備しました。

一つ一つが新鮮ですごく楽しかったのを

覚えています。

 

12月にセル苗をJAから購入し、定植はJAへ

委託し何とか栽培が始まりました。

順調に生育し4回目の土寄せをする頃に異変が

起こります。

4月くらいだったと思います。

だんだん葉が黄色くなってきて葱が弱ってきました。

最初はほんの一部でしたが自分では原因が

わからないまま、そうこうしているうちに病気が

圃場の3割くらいに広がってしまいました。

原因は黒腐れ菌核腐敗病です。

一度発病してしまうとなかなか止まらず

JAの指導員にもとりあえず石灰をまいてPHを

上げましょうとアドバイスを受けました。

病気の特性上気温が上がると発病は止まるので

5月のゴールデンウィーク頃には病気の広がりは

止まったように見えました。

 

そして6月に入り収穫開始です。

管理機に掘り取りアタッチメントを装着し

畝の片側を崩していき、ひたすら中腰で

引っこ抜くのですが、これがつらかった。

会社が休みの土日に収穫をするのですが

月曜日は足腰がプルプル震えて仕事に支障が

出るほど大変でした。

 

こんな大変な思いをしたわけですが先ほどの

黒腐れ菌核腐敗病、白絹病、最後は軟腐病も

出てしまい半分くらい泣く泣く捨てたのを

今でも忘れません。

 

兼業農家のうちに設備資金を貯めるつもり

でしたが、その考えは無残に砕け散りました。

1年目に得た教訓は農業にビギナーズラック

はないでした。   

 続く
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