白葱の育苗過程
2022/11/08
おはようございます。後藤です。
初夏葱はハウスの中で今年も順調に育っております。
苗半作といわれるようにどんな野菜においても
育苗の重要性が叫ばれております。
私も10年以上、数々の失敗を繰り返しながら
育苗してきました。
いまだ満足できるものには仕上げれません。
こういったところに農業の面白さ、やりがいが
詰まっていると感じております。
まずは白葱の発芽条件ですが一般的には4つです。
①温度②水③光④酸素ですね。
理想で言えば諸説ありますが、私たち農家が
作物を栽培する上で教科書通りの条件に
整えることは簡単ではありません。
①温度の理想としては15℃から20℃くらい。
②水 白葱は過湿を極端に嫌う作物ですが
育苗の段階で水を絞りすぎるといい苗には
なりません。たっぷりでいいと思います。
③光 ねぎは嫌光性種子であり発芽段階では
光を必要としません。
光の条件よってに1割ほど発芽率が変わるそうです。
④酸素 葱が発芽に必要な酸素濃度は他の作物に
比べそれほど高くはありませんが、低いよりは
高いほうが好ましいでしょう。
先ほど水はたっぷりと記述いたしましたが
過度な水やりをし過湿状態が続くと当然酸素濃度は
低くなるため、水の上げすぎはタブーです。
覆土が軽く湿っている状態を維持します。
その他の環境は人によって千差万別だと思います。
例えばどこで育苗するのか?
ハウスなのか、露地なのか。
培土や覆土の銘柄、あとは地域によって自然環境が
ガラッと変わります。
スマート農業やアグリテックと色々な技術が
登場しておりますが、まだまだ一農家の腕と経験と
カンに頼った農業が大多数だと思われます。
こういった側面もあり育苗に関するデータを蓄積し
次世代に継承していくことが難しく、農業を産業化
できない一つの要因になっていると感じております。
ですがやはり農業をより発展させるためには
技術を次世代にリレーすることが重要であり
育苗を含めた栽培技術の再現性を高めていくことが
今後の課題だと考えております。
まだまだ私自身が一人前ではございませんが・・・。