初めての祝日営業を終えて
2026/01/13
まず最初に。
今回、後藤農園として初めて行った祝日営業に、
本当に多くのお客様に足を運んでいただきました。
ご利用いただいた皆さま、
気にかけてくださった皆さま、
心からありがとうございます。
今回の祝日営業は、
単なる一日の売買ではなく、
僕たちにとって多くの気づきと確認を与えてくれた一日でした。
祝日に店を開ける、という小さな決断
祝日営業をやると決めたとき、
胸の中にあったのは期待よりも不安でした。
「本当に来てくれる人はいるのだろうか」
「ただ無理をするだけにならないだろうか」
農業において、
時間も体力も有限です。
だからこそ、祝日に営業するという選択は、
決して軽いものではありませんでした。
それでも、
「平日は来られない人もいる」
「祝日だからこそ、立ち寄れる人がいる」
そう思い、思い切って一歩踏み出しました。
迎えた当日、目の前にあった光景
開店前から第2駐車場までいっぱいになるほど
想像以上に多くのお客様でした。
初めて来てくださった方。
「前から気になっていたけど、やっと来られました」と話してくれた方。
インスタを見て、営業を知ってくれた方。
特別なイベントをしたわけでも、
派手なことをしたわけでもありません。
それでも、
白葱を手に取り、
量って、
会計して、
静かに帰っていく。
その一連の流れを見ながら、ほっとした。
「ああ、これでいいんだな」
後藤農園が選んだ直売のかたち
後藤農園の直売は、
いわゆる「丁寧な接客」を前提としたものではありません。
セルフ販売。
量り売り。
お釣りの用意は無し。
接客は最小限。
正直に言えば、
不親切に見えることもあると思います。
人によっては、冷たく感じるかもしれません。
でも僕たちは、
接客コストを極限まで削るという選択を、
意識的にしてきました。
それは、人を大切にしないためではなく、
白葱を、たくさん食べてもらうためです。
接客を減らすことで、生まれるもの
農産物の価格には、
包装資材、肥料農薬、種苗、広告、人件費、運賃などなど――
さまざまなコストが含まれています。
もちろん、それらは当たり前です。
でも僕たちは考えました。
「そのコストは、本当に“白葱の美味しさ”に直結しているだろうか?」
だったら、
・包装をできるだけ減らす
・説明は最低限のポップとホームページへの掲載のみ
・量はお客様に委ねる
そうすることで生まれた余白を、
価格と量に還元したい。
「今日は多めに買おうかな」
「これくらいでいいかな」
そうやって、
お客様自身が選べる余地を残す。
それが、後藤農園の直売スタイルです。
祝日営業で、あらためて確信したこと
今回の祝日営業で、
そのスタイルは間違っていなかったと、
あらためて感じました。
多くを語らなくても、
説明しなくても、
白葱は手に取られ、
量られ、
買われていく。
「いっぱい買っていった人ほど、笑顔だった」
その光景は、
何よりの答えでした。
たくさん食べてもらう、という思想
農業の価値は、
「高く売れたか」でも
「評価されたか」でもなく、
どれだけ食卓に並んだかだと、僕は思っています。
誰かの家で、
何気ない平日の夕飯に使われて、
「気づいたら、なくなっていた」
そうあってほしい。
特別な接客も、
過剰な説明も、
派手な包装資材もいらない。
ただ、
手に取りやすくて、
量を気にせず使えて、
「また買おう」と思ってもらえること。
セルフで、量り売りで、
静かに置かれている白葱が、
誰かの生活の一部になっていく。
それは、
農家が前に出ないからこそ、
成立する関係なのかもしれません。
最後に
祝日営業を通じて、
あらためて思いました。
農業は、
主張する仕事ではなく、
寄り添い続ける仕事なんだと。
後藤農園はこれからも、
ただ、
「いっぱい食べてもらう」ために考え続ける。
今回足を運んでくださった皆さま、
本当にありがとうございました。
また、いつもの直売所で、
お会いできるのを楽しみにしています。