白ねぎの青い部分どうする?

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農業ブログ

白ねぎの青い部分どうする? 1

2022/11/11

青い部分は捨てますか?食べますか?

青い部分には農薬がいっぱい残留しているのか?

おはようございます。後藤です。

今朝ヤフーニュースを見ておりましたところ

気になるニュースを見つけましたので少し

ご紹介いたします。

 

葱の青い部分はどうするのか?

「食べる派」と

「捨てる派」が存在、というテーマです。

 

白葱農家の私としては

「食べてください!!!」と声を大に

して言いたいです。

 

結論から言えば青い部分も食べれる

わけですが白葱(長ネギ)は主に

白い部分と青い部分に分かれ

一般的には青い部分と白い部分で

含まれる栄養素について違いがあります。

 

細かい内容については下の方に

リンクを貼っておきますので

そちらをご覧いただきたいのと

後藤農園のスタッフである亀ちゃんの

得意分野でもありますので

栄養素の説明や、それぞれをおいしく食べる

調理法などは亀ちゃんにお任せして

私の方ではヤフコメの中に残留農薬に

ついてのコメントでねぎは相当な農薬を

使っているので青い部分は

捨てているという内容の記述を

見つけましたので、私たち後藤農園では

農薬散布や残留農薬に対してどのように

安全を担保する為に取り組んでいるのか

という事をお話ししていこうと思います。

 

まず静岡県のホームページ内に

ある特別栽培農産物に係る表示ガイドライン

における県慣行基準

というファイルを見ると、白葱の場合、

慣行レベルの農薬成分使用回数は24回と

なっており、

(あくまでも農薬成分の使用回数で、

散布回数ではありませんのでご注意を)

他の作物に比べてもかなり多いことが

分かります。

 

これは白葱の栽培期間が他作物に比べ長い

(播種後7か月から8か月後に収穫)

という事が関係していると思います。

 

あくまでも県の慣行レベルなのですべての

農家がこのくらい農薬を使用しているという

事ではございませんが、これが一つの指標に

なっています。

 

ちなみに後藤農園では時期や

作型により多少のブレはございますが1作に

おいて15回前後の成分使用回数に

なっております。

 

そして農薬の特性について説明するときに

侵達性や浸透性(浸透移行性ともいう)

という言葉が使われますが侵達性とは

有効成分が、

葉の表面から裏面へしみ込む作用のこと。

 

浸達性のみの場合には、植物体内を

移動しない。

 

浸透性(浸透移行性)とは、有効成分が、

植物の活動を通じ導管などを伝って植

物体内で移動する事。

 

ここで重要なことは浸透移行性のある

薬剤を青い部分のみに散布した場合にも

その成分が植物体内で移動する

という事です。

 

そもそもですが白葱を栽培する上では農薬は

どのように散布するのか?

という事にも触れておかなければなりません。

 

白葱は生育するとともに株元に土を

寄せていき遮光しながら伸ばすことにより

白い部分(これを軟白と呼ぶ)が

出来上がります。

 

その為、農薬を散布する場合一般的には

葉の上から噴口を下に向けて行う為、

青い部分に農薬成分が付着します。

 

それから土壌病害に対して防除を行う場合は

株元への散布や灌注が行われます。

(地際から軟白部分へ流し込むように)

 

これは主に白絹病、軟腐病、黒腐れ菌核腐敗病

などの土壌病害に対する防除を行う場合に

使われる散布方法になります。

 

実際の白葱栽培における農薬散布では

このような方法がとられており青い部分には

農薬が付着していて白い部分は安全だ

という認識は間違えていると言わざるを

得ません。

 

それでは安心、安全を皆様に担保するために

どのような取り組みを後藤農園では

行っているかという事をお話させて

いただこうと思いますが

少し長くなってしまったのでまた明日

お話させていただきます。 

つづく