「ダイヤモンドは永遠」ってホント?
2025/09/13
「ダイヤモンドは永遠」という嘘
広告が仕掛けた価値の捏造
【登場人物】
- ハルちゃん: 物事を深く掘り下げるのが好きな彼女。
- ユウタ君: ちょっとライトだけど、ハルちゃんの話に引き込まれる彼氏。
ハルちゃん: ねぇユウタ君、ちょっと聞いてくれる? 最近、すごく気になってることがあるんだ。
ユウタ君: なになに? またハルちゃんのディープな考察? 面白そうだね。
ハルちゃん: ふふ、今回はね、私たちも無意識に騙されてるかもしれない話。「ダイヤモンドは永遠の輝き」ってよく言うじゃない? 婚約指輪といえばダイヤ、みたいな。
ユウタ君: あー、確かに。俺もいつかハルちゃんに贈るならダイヤかなって漠然と考えてたよ。あれって定番中の定番だよね?
ハルちゃん: でしょ? でもね、実はその「永遠の輝き」とか「愛の証」っていうイメージ、たった100年くらい前に、ある会社が作った**“嘘”**なんだよ。
ユウタ君: え、嘘!? マジで? なんかロマンチックな夢が壊れるんだけど…。
ハルちゃん: ごめんごめん(笑)。でも、それが「価値の捏造」っていう、とんでもないマーケティング戦略なんだ。もともとダイヤモンドって、南アフリカで大量に採れるようになって、値段が暴落する危機にあったんだって。
ユウタ君: へぇー、じゃあ昔はそんなに高価じゃなかったってこと?
ハルちゃん: そう。そこで、デビアスっていう会社がね、世界のダイヤを全部買い占めて、市場に出す量を徹底的にコントロールしたんだ。採れすぎた分は倉庫に隠して、わざと「希少です!」って見せかけたの。
ユウタ君: なんかセコい話だな…。でも、それでどうやって「永遠の愛」になるんだ?
ハルちゃん: そこからがデビアスの天才的なところ! 「A Diamond is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)」っていう、すごく心に残るキャッチコピーを作ったの。で、ハリウッド映画とか雑誌とかで、女優さんがダイヤの指輪をはめてプロポーズされるシーンを大量に流しまくったんだって。
ユウタ君: あー、なるほど! 映画って影響力すごいもんね。
ハルちゃん: でしょ? 「給料の〇ヶ月分」とか具体的な金額まで示して、「愛の大きさは、ダイヤの大きさで測れる」みたいに、私たちの価値観そのものにまで踏み込んできたの。石そのものじゃなくて、「永遠の愛」っていう物語に高額な値段をつけたんだよ。
日本でも繰り返される「価値の創造」と「矛盾」
巧妙なマーケティング戦略
ハルちゃん: でね、この「価値の捏造」って、ダイヤモンドだけの話じゃないんだ。日本にもたくさんあるの。
ユウタ君: え、日本にも? 1万円もする白葱とか?
ハルちゃん: (笑)そうね、例えば、特定の産地の高級ブランド野菜とか果物とかね。厳しい基準をクリアしたものだけが「ブランド品」として高値で売られて、規格外は別の名前でひっそり流通したりするでしょ?あれって、農家さんが価格競争から生き残るために、新たな価値を創造しているとも言えるんだよね。
ユウタ君: あー! なんとなく分かるかも。贈答品とかで「あれじゃないとダメ」みたいなイメージ、あるもんね。
ハルちゃん: そうそう。農家さんは、ブランド化することでちゃんとした収入を得て、設備投資や雇用を増やすことができる。経済を回すためには、そういう「価値の創造」ってすごく重要なんだよね。でもね、ここに矛盾があるの。
ユウタ君: 矛盾?
ハルちゃん: うん。「経済を回すための価値」と、「本当に私たちに必要なもの」って、必ずしもイコールじゃないってこと。私たちは、それがなくても生活できるのに、「必要だ」と思い込まされて買ってるかもしれない。
ユウタ君: うーん、なんかちょっと怖いな…。俺たちって、今も昔も、誰かの思惑の上で消費してるってことか。
だからこそ、あなたに買ってほしいもの
ハルちゃん: だから、私が思うのはね…。マーケティングを学ぶと、「価値を設計して、高く売る」っていう理屈はすごくわかる。でも、その理屈を突き詰めていくと、人の心を操作することに繋がるんじゃないかって、怖くなるんだよね。
ユウタ君: …わかる気がする。
ハルちゃん: だから、私はね、ユウタ君に、**「本当にあなたにとって必要なもの」**を選んでほしい。広告やブランドの物語に乗せられてじゃなくて、自分の感覚で「これ、欲しい!」「これ、大事にしたい!」って思えるものを。
ユウタ君: ハルちゃん、深いね…。でも、そういう話してくれるハルちゃんといると、なんだか世の中の見方が変わる気がするよ。よし、じゃあ今度、ハルちゃんに贈るプレゼントは、一緒にじっくり考えて選ぼう! ダイヤかどうかはさておき(笑)。
ハルちゃん: うん! それが一番嬉しい!