なぜセルフサービスなの? ー 後藤農園の想いと仕組み
2025/04/16
■ はじめに
「なんで配達してくれないの?」 「どうしてお釣りが出ないの?」 「食べチョクで買えるものは、直売所にはないの?」
最近、後藤農園の直売所を訪れてくださるお客様から、さまざまなご質問をいただく機会が増えてきました。
今回は、そうした疑問に少しでもお応えできるように、 私たちが「なぜセルフサービスなのか」「なぜ配達をしていないのか」、 そして「価格の背景にはどんな工夫や努力があるのか」などについて、 私たちの考えを丁寧にお伝えしたいと思います。
■ セルフサービスの理由は、「手間の使い方」にあります
直売所でのセルフサービスや、お釣りのご用意がないことについて、 不便に感じられるお客様もいらっしゃるかもしれません。 でも、これには明確な理由があります。
私たちが重視しているのは、「どこに手間をかけるか」ということ。 畑での栽培管理や収穫のタイミング、選別や袋詰めなど、 品質に直結する工程にこそ、時間と労力を集中させたいと考えています。
直売所での接客やレジ対応に人手を割いてしまうと、 その分、現場での作業が遅れたり、品質維持が難しくなってしまう。 だからこそ、販売をセルフ方式にすることで、農家として本来注力すべき部分に集中できる体制を整えています。
また、こうすることで人件費を抑えられ、 結果として「より良い品質の野菜を、より手頃な価格で」お届けすることが可能になります。
■ お釣りや接客も「価格に関わるコスト」です
私たちは「価格」の背景にも誠実でありたいと思っています。 一見すると些細に思える「お釣りの準備」や「接客の時間」も、 農園全体で見ると、決して無視できないコストになります。
例えば、常駐スタッフを配置する場合、 日々の人件費や管理の負担が増し、それは価格にも反映せざるを得ません。 それを避けるために、セルフ販売を選んでいるというわけです。
もちろん、お客様にとって少しの不便があることは承知しています。 けれどその不便の先に、きちんと理由があること。 そして、それが“持続可能な農業”の支えになっているということを、 少しだけ心に留めていただけたら嬉しいです。
■ 駐車マナーやマイバッグ持参のお願いも「一緒につくる直売所」の一環です
ありがたいことに、近年は多くのお客様にご来園いただけるようになりました。 その一方で、駐車マナーや現場でのちょっとした行動について、 疑問に感じることも増えてきました。
私たちはこの場所を、農園の一部であると同時に、地域とお客様の“共有の場”だと考えています。
どうか、ちょっと立ち止まって考えてみてください。 知らない人が突然、自分の家に土足で上がり込んできたら──。 その行為がたとえ悪意のないものであっても、なんとなく心がざわつきますよね。
実はそれに似たようなことが、ここで起きているかもしれません。
この直売所は、畑で働くスタッフ、調製作業するスタッフ、販売に携わるスタッフ、 多くの“見えない労力”によって運営されています。 だからこそ、ちょっとした気遣いが、その空間全体の空気をつくっていくのです。
駐車の仕方、お金の支払い方、マイバッグのご持参。 その一つひとつが、気持ちのよい場所をつくるための大切な行動だと私たちは思っています。
「自分の行動が誰かにどう見えるか」 ほんの少し意識を向けていただけるだけで、この直売所はもっと素敵な空間になります。
■ 最後に
後藤農園の直売所は、お客様と一緒に育てていく場所です。 私たちだけの力では、きっとここまで成長することはできませんでした。
セルフサービスという形も、決して「冷たさ」や「手抜き」ではありません。 むしろ、その分だけ現場に集中し、野菜の一つひとつに心を込めるための選択です。
完璧ではないかもしれません。 でも、だからこそお客様と一緒により良くしていけたら。 そんな気持ちで、今日もまた畑に向かっています。
これからも、ちょっとだけご協力を。 そして、応援していただけたら、私たちはもっと頑張れます。
今日も後藤農園に足を運んでいただき、本当にありがとうございます。
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